子どもの結婚!親も知っておきたい結婚後の子どもの新生活スタイル、親からの援助額平均など

子どもの結婚が決まると、挙式や披露宴にまつわる話し合いが先行し、バタバタと忙しい日々が続きます。そのため、子どもたちはつい、その後の結婚生活について、後回しにしてしまいがちです。

しかし、新生活には思っていた以上のお金が必要となったり、二人の新居を一から探す必要があったりと、今後を左右する重要なポイントがいくつもあります。過剰な口出しや干渉はNGですが、子どもたちが気持ちの良い門出を迎えられるよう、親からも援助してあげましょう。

第一に決めたい「同居」か「別居」

子どもが結婚することに決まったら、親と同居するのか、別居するのかを第一に決める必要があります。子どもたちだけでなく、それぞれの親にも考えがあるため、両家顔を合わせて相談すると良いでしょう。

結論は、子どもたちの意見を最優先するのが基本ですが、今すぐ同居を希望している場合や、将来的に同居が必須というケースもあります。自分の家で同居を希望する場合には、親子で相手の家を訪ねた上で、正式に依頼を行いましょう。

相手の親が、娘の同居に前向きでない、という場合も、「相手の希望に合わせたリフォームを行う」「家事や育児などのサポートが積極的にできる」など、子どもたち夫婦を大切したいと思っている気持ちや、同居することで得られるメリットなどを一つ一つ説明することで、気持ちよく送り出せるでしょう。

両家ともに、同居へ納得できたら、“ひとつ屋根の下に暮らすのか”“それとも二世帯住宅の形にするのか”など、同居が始まる前までに打ち合わせを行い、場合に応じて家の新築やリフォームを行いましょう。これらにかかる費用は、同居を希望する親側の負担となる場合がほとんどです。

また、どれだけ仲の良い親子であっても、同居することで起きるトラブルがゼロということはありきません。同居する場合は、できるかぎり子どもの希望を聞き、「食事や洗濯は別にしたい」「敷地内に別棟を立てたい」「二世帯住宅で扉は別にしたい」といった意見があれば、尊重しましょう。

新居選びのサポートをしよう

子どもたちと「別居」する場合でも、新居選びは親も含めて行う例が多いでしょう。「駅が近い」「会社に近い」といった単純な選び方だけでなく、「子どもが生まれた場合に学校が近いかどうか」「土地の治安はどうか」「買い物に不便ではないか」「家賃が高すぎないか」といった面にまで、気遣う必要があります。

必ずチェックしておきたいポイントを押さえ、子どもと一緒に確認しながらより良い新居を見つけていきましょう。結婚式や披露宴の準備や、日々の仕事で忙しい子どもに変わり、良いと思われる物件のピックアップを行ってあげるのもおすすめです。

新居選びの場所探しでは、以下のような点に注意します。
「それぞれの職場へ通うための、駅やバス停などが近くにあるかどうか」
「食料品や日用品を購入できるお店が近くにあるかどうか」
「銀行や郵便局、病院などが近くにあるかどうか」
「近所で事件や犯罪などが多く起きていないか」
「公園などの緑が近くにあるかどうか」
「保育園や小学校、中学校までの道のりが遠くないか、また地区の治安や評判はどうか」
「両方、もしくはいずれかの実家が近くにあるかどうか」

公共交通機関については、乗り換えが多くないことや、時間がかかり過ぎないことも重要です。騒音については、昼間は気にならなくても、「夜になると近所からカラオケが聞こえてくる」「暴走族の走るルートである」といった例もあるため、ここだと決めた新居をみつけたら、一晩お試しで泊まらせてもらったり、夜の時間帯にも訪問したりすることで、失敗を防げます。

良い場所が絞り込めたら、住まいや部屋選びについての注意点も知っておきましょう。
「二人のライフスタイルや荷物の量に見合った間取りや収納があるかどうか」
「必要な台数の駐車場や駐輪場があるかどうか」
「隣の建物や部屋から覗けない作りであるかどうか」
「現在の日当たりや、周囲に高い建物が立つ予定がないかどうか」
「二人の収入や地域の平均に合った敷金、礼金、家賃であるかどうか」
「不動産業者や大家さんの対応が悪くないかどうか」

間取りや家賃については、将来子どもが生まれ、子ども用の部屋が必要となったり、一人分の収入で家計を支えたり、といった生活の変化も考えられるため、「今は家賃の安い家にし、子どもができたら引っ越しを考える」「先のことを考え、間取りが広めの家を選んでおく」といった予定を立てておくと、いざという時に慌てずにすみます。

また、不動産屋で間取りを確認するのと、実際にその目で見るのとは、まったくイメージが違うものです。時間が許す限り、多くの物件へ直接足を運んで、自分たちの目で日当たりや間取り、収納、キッチンやお風呂の使いやすさ、周囲の環境などを、確認しておきましょう。

新生活に向けて済ませるべき契約やスケジュール

新居は、挙式・披露宴の2~3か月前には決定しておきます。この間、誰も住んでいない家に家賃を支払うことになる例もありますが、新生活には様々な準備や手続きが必要となるため、3か月の期間があったとしても、実際にはあっという間に過ぎてしまうでしょう。

住みたい住居が決まったら、子どもたちを中心に契約を行います。入居にあたり保証人が求められることもあるため、どちらかの親がサインすることになるでしょう。保証人は、万が一家賃の支払いが滞った場合に、支払いの義務が発生するため、安心してサインするためにも、家賃の金額が適正であるか、必ずチェックを行います。

無事に契約が済み、カギを引き受けたら、二人が新生活を送れるよう部屋の準備を進めていきましょう。お互い実家暮らしの場合は、家電や家具を一式買いそろえる必要があるため、早めに動き出します。最初は広く見える家も、必要なものを置いたら思っている以上に狭くなります。後から「大事なものが入らない」と頭を悩ませないよう、大型の家具、家電から選ぶようにしましょう。

入居日が決まったら、それに合わせて電気や水道、ガスを使えるようにします。部屋の中で作業を行ったり、購入した荷物を待っていたりなど、入居前に新居を利用する時間が長い場合は、電気や水道、ガスを早めに開通させておくと、トイレを使える、掃除で水が使える、軽い食事ができる、といった面で便利です。

開通作業は電話一本で済む場合がほとんどですから、親がサポートしやすい部分でもあります。固定電話やNHKの受信料、新聞の購読などについても、忘れずに申し込みを行っておくようにしましょう。

新生活に用意しておきたい家具や家電をチェック!

それでは、子どもたちが新生活を送るにあたり、どのような家具や家電、日用品を用意しておいたら良いのでしょうか?最近はコンビニで何でも購入できるため、昔ほど困ることはありませんが、仕事で忙しい子どもたちが困らないよう、事前に最低限の準備は行ってあげましょう。買いすぎてしまうと、部屋が手狭になってしまうため、後からでも問題ないものについては、無理に揃えなくても大丈夫です。

キッチン冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器、電気ポット(もしくはやかん)、食器棚、なべ、フライパン、食器、包丁、ボウル、ざる、まな板、食器用洗剤、スポンジ、ふきんなど
寝室ベッド、季節に合わせた布団、まくら、タンス、鏡台など
リビングダイニングテーブル、いす、テレビ、パソコン、ビデオデッキ、ソファーなど
玄関玄関マット、靴箱、傘立てなど
洗面タオル等の収納、タオル、歯ブラシ、歯ブラシ立て、歯磨き粉、手洗いソープ、ドライヤーなど
洗濯関係洗濯機、洗濯ネット、ハンガー、洗濯ピンチ、衣類用洗剤、柔軟剤、漂白剤など
トイレトイレマット、トイレカバー、掃除用ブラシ、トイレ用洗剤、芳香剤、トイレットペーパーなど
浴室お風呂のフタ、お風呂掃除用ブラシ、お風呂用洗剤、シャンプー、リンス、ボディーソープなど
その他照明、カーテン、エアコン、掃除機、電話、ゴミ箱、ティッシュペーパーなど

以上のように、普段は当たり前に身近にあるものも、一から揃えるとなると、大きな買い物となります。新居の近くにネットスーパーなどが展開されている場合は、必要な日用品や小物をまとめて注文すると、重い荷物を運ばなくて済むため便利です。「Amazon」や「楽天」など、インターネットを通じて日用品を注文できるサイトも、積極的に利用しましょう。

知っておきたい!親からの援助額平均は?

新婚生活は何かとお金がかかるため、引越しに際して「親からの援助を行った」という家庭がほとんどです。口出しや干渉はできるだけ控え、敷金や礼金といった大きな出費や、大型家電、家具の購入を援助してあげると、スマートな印象となるでしょう。

新婚生活にかかる費用の詳細については、敷金、礼金、仲介手数料、家賃など、住まいにまつわるもので、地域によりますが、およそ30万円~60万円が必要になります。新居を検討する際は、家賃×3か月~6か月分程度を見ておくと安心です。

家具や家電については、総額で80万円~100万円程度となる例が多いでしょう。その中でも10万円を超えることの多い、冷蔵庫、エアコン、洗濯機、ベッド、テレビ、ダイニングセット、布団セットなどが、予算の半分以上を占めるでしょう。

その他にも、二件分の引越し業者代や、新生活で買いたいもの、揃えたいものなどを準備していると、費用はあっという間に200万円を超えてしまいます。そのため、親からのも援助も200万円を目安にしておくと子どもが安心して、準備を進めることができるでしょう。

結婚したばかりの子どもたちにとって、これから始まる新生活は期待だけでなく、たくさんの不安も抱えるものです。結婚式、披露宴についても親から援助を行いますが、子どもたちの貯金も使い、より希望に近い演出を行うことが多く、“新生活のスタート時には貯蓄が残っていない”という、新婚夫婦が少なくありません。そのため、新居に携わるお金についても、極力親が負担してあげることで、金銭的な心配が解消され、良いスタートが切れるでしょう。

いつが正解?新居への引越し日

子どもたちが正式に新居へ移り、二人だけの生活を始めるタイミングは、新婚旅行後がもっとも多いと言われています。結婚を格式高いものにするためにも、挙式前の同居は避けるようにしましょう。

新婚旅行の日程が決まったら、その日までに必要な荷物を運びこむようにします。衣類や身の回りのものなど、すぐに使わないものは先に収納しておき、最後に残った荷物は、宅配便などを利用し送っておくと、不便なく生活をスタートできるでしょう。

「荷送りの儀」を行う場合の注意点

地域によっては、新居へ荷物を運ぶ際、「荷送りの儀」を行うことがあります。仲人さんを立てた結納を行う場合などに見られ、挙式の2~3週間ほど前の良い日柄を選んで、仲人が荷運びの責任者「荷宰領」となり、新婦の荷物を新居へと運びます。

「荷宰領」への祝膳を用意や、結納返しや嫁入り道具が書かれた荷物目録や家族書の準備、荷運びに携わった方へお礼の用意、新郎側は荷物受書の準備など、親の細やかな配慮が必要とされる場面ですので、地域の風習に合わせて対応しましょう。

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