結婚式当日を迎えるまでには、お祝いへ訪れるお客のもてなしやお礼、当日の持ち物準備、など、親がやることは少なくありません。
また、当日になって予期せぬトラブルが起きるケースも多いですから、事前に流れをチェックし、慌てずに対処できる心構えをしておきましょう。
結婚式前日までに済ませておくべきこととは
両家の顔合わせや結納から挙式までは、時間が慌ただしく過ぎていくものです。この間、結婚式や披露宴にまつわる準備がメインで進行していきますが、その他にも親が手伝うべきことや、準備が多数待っているため、行うべきことを確認しながら、一つひとつ忘れず対処するようにしましょう。
お祝い客のもてなしやお礼
結婚することが決まり、周囲へ連絡を行うと、親戚や知人などがお祝いへ駆けつけてくれたり、お祝いの品を贈ってくれたり、という場面が訪れます。この時、子どもと同居していなかったり、子どもの仕事が忙しかったりするケースが多く、親が適切な対応を行うことになるでしょう。
自宅へお祝いに来て頂いた方には、昆布茶や桜茶でもてなすのが礼儀なため、結婚が決まった時点で用意しておくと安心です。緑茶は「茶を濁す」など意味が良くない言葉に使われるため、祝いの席では避けるようにします。来客の予定が分かっている場合は、お茶と一緒に紅白饅頭やおめでたい席にぴったりの和菓子などを準備しておくと喜ばれるでしょう。
お祝い頂いた方を、披露宴へ招待している場合は、引き出物でお返しをし、招待していない場合は、訪問から一月以内にお礼状を添えた、お祝い返しを贈るようにします。頂いたお祝い金やお品の半額程度を目安に、親目線でお返しを選んであげると、相手が貰って嬉しくなる品物を選べるでしょう。
また、関西地方に住んでいるは、「おため」という習慣があります。ご祝儀を頂いたら袱紗のまま預かり、別の場所で金額を確認した後、1割のお金をご祝儀袋に入れ、砂糖やお菓子などと合わせてお返しするというものです。別の地域から関西へ移り住んだ、という場合は、地域の風習を確認し、必要に合わせ準備を行ってあげるのも親の役割です。
お祝いの来客の際、子どもが不在だった場合は、できるだけ早く、本人からお礼の電話を入れるようにします。改めて結婚の報告とお祝いのお礼を伝えることで、お客様も「お祝いへ足を運んで良かった」という気持ちになれるでしょう。
結婚式場や披露宴会場担当者との最終チェック
両家の顔合わせから今日まで、挙式や披露宴の準備を着々と進めていると思います。これらの準備が整った、当日2週間ほど前が、結婚式場や披露宴会場との最終チェックを行うタイミングになるでしょう。子どもが、「当日までになんとかすれば良い」と考えているようなら、準備は2週間前までに完璧に済ませるべきことを伝え、できる手伝いは両親が買って出ましょう。
必ず確認しておくべきことは、以下の通りです。
「招待客の人数」
「当日のタイムスケジュール」
「披露宴の席次」
「席次表の誤字脱字チェック」
「遠方からの招待客のホテル予約」
「ドレスや引き出物、ブーケなど式場が用意するべき品が届いているかどうか」
「挙式、披露宴費用の支払い予定額」
可能であれば、子どもと親の両方でダブルチェックを行うと、確認漏れを防ぐことができます。挙式の1週間前以降はより準備で忙しくなるため、必ず早めにチェックを終わらせ、足りない準備があれば、親も手を貸し、間に合うように揃えましょう。頂いたご祝儀は親が保管するようにし、御礼やお返しが済んでいるかについても確認しておきます。
ブライダルエステ・美容
結婚式前には、新郎新婦ともに最高の自分となれるよう、ブライダルエステや美容サービスをお願いする例が9割を超えています。子どもたちが一番キレイ、カッコいい状態で当日を迎えられるよう、親もサポートしてあげましょう。
女性のブライダル準備
女性のブライダル準備は多岐にわたります。ブライダルエステへ通う場合は3ヶ月前くらいから通いはじめ、完璧な状態で当日を迎えられるようにします。その他にも、メイクやドレスが映えるように行う顔や背中のシェービング、フェイシャル、痩身、美白など、当日に向けて整えていく必要があるため、母親が通っているエステやサロン、知人が知っている良いサロンがあれば紹介してあげるとスムーズです。
ネイルやヘアカラーは、時間が経ってしまうと根元が伸びてしまうため、挙式3日前くらいを目安に、母親と一緒にネイルサロンや美容院へ行き、揃って仕上げてもらうのもおすすめです。
男性のブライダル準備
男性の場合も、ヘアカットや、ひげのシェービングなどをプロへお願いします。現在では、ヒゲの永久脱毛をしたり、美容院などで眉を整えてもらったりしている男性も少なくありませんから、希望があれば費用の負担をしてあげましょう。
髪を染めている場合は、女性と同じく挙式3日前を目安にカラーリングを行います。筋トレやダイエットで、体型管理する場合は、親の役割として、食事内容などへ気遣ってあげましょう。
結婚式当日の必要な持ち物の準備
結婚式当日には、たくさんの持ち物が必要となります。忘れ物を防ぐためにも、事前にリストを作成し、子どもと一緒にもれなくチェックしておきましょう。また、挙式当日があいにくの天候となってしまう場合もあります。雨の場合の移動手段や、雨具の用意も、親が忘れないように行うと、当日バタバタせずにすみます。
『新郎新婦が用意する持ち物』
ブライダルインナー(洋装、和装によって持ち物が違うため、衣装屋さんやプランナーさんに事前確認しておくと安心です)
靴下、ストッキング(男性の場合はタキシードと合わせた色の靴下を、女性は肌色もしくは白のストッキングとなります。ストッキングは予備も用意しておきます)
結婚指輪・リングピロー(事前にピローへセットしておきます)
白ハンカチ
ウェルカムボードやプチギフトなどの手作り品
手紙や謝辞原稿
現金・クレジットカード
メイク道具(女性のみ)
その他、演出に必要なもの
挙式後に新婚旅行へ行く場合は、着替えや日用品、旅券、パスポートなどが必要なため、親も一緒に確認しましょう。
『当日親が用意する持ち物』
衣装
衣装に合わせた肌着や靴下、ストッキング
ハンカチ
ご祝儀、お車代、媒酌人への謝礼
予備のご祝儀袋と新札の現金(心づけが足りなくならないよう、多めに用意しておきます)
挙式・披露宴の席次表や進行表、招待客のリスト
謝辞原稿
芳名帳・筆記具
予備のバッグ(帰りは荷物が増える場合が多いです)
忙しい子どもが口にしやすい軽食や飲み物
常備薬(緊張から子どもが急な腹痛や胃痛を起こすことがあります)
その他子どもから頼まれたもの
結婚式前日~当日に行うこととは
結婚式前日は、あれもこれもと気になるものです。子どもと過ごす最後の日となる場合も多く、遅くまで語り明かしたい気持ちになりますが、夜更かしや飲み過ぎで体調を崩してしまっては本末転倒です。前日は最低限の準備を整えたら、子どもが穏やかに過ごせるように協力しましょう。
結婚式前日はできるだけ静かに
結婚式前日に必ず行うのが、主賓や媒酌人、スピーチをお願いしている人などへの挨拶です。できるだけ本人から電話で「明日はよろしくお願いします」と挨拶させますが、時間がない場合は、親がすることの一つとして、引き受けても良いでしょう。
挨拶が済んだら、持ち物の最終確認を行います。翌朝は、普段より早起きして会場へ向かう場合が多いため、荷物はすぐに持ち出せる状態にしておきましょう。当日、子どもが食べるための軽食を、前の番から用意しておくケースもあります。
着替えなどの準備が必要な新郎新婦と比べ、親の方が比較的空いた時間を持てるため、済ませておいて貰いたいことや、準備をお願いしたいことがあるようなら、聞いておきましょう。
結婚式当日の流れを確認
結婚式・披露宴についてのチェックは、ここまでに何度も行っていますが、親側も前日、当日に、スケジュールを再確認しておきましょう。新婦は挙式3時間ほど前に、新郎は2時間ほど前に会場へ入りメイクやヘアセット、着付けなどを行う流れが主流ですが、予定通りスムーズに進行するとは限りません。
特にメイクやヘアセットは意外に時間がかかるものですから、新郎新婦ともに、ヘアセット前に整髪料などをつけない、新婦はプロのメイクが待っているため、基本はノーメイク、どうしても無理な場合もナチュラルメイクで会場入りする、といった配慮も大切だと伝えておきましょう。
結婚式当日の朝に親が行うべきこと
当日の朝は、余裕をもって子どもを起こしてあげるようにします。緊張でお腹が空かない子どもが多いですが、会場入りした後は食事を摂るタイミングがほとんどないため、おにぎりやサンドイッチ、パンなどの食べやすい朝食を用意しておきましょう。
これらの食事は、会場へも持って行き、合間に補給できるようにします。食欲がある場合も、ドレスやタキシードがきつくならないよう、腹八分目に心がけさせ、目を覚ますためにコーヒーなどを準備するのも良いですが、会場へ到着後はトイレへ行くタイミングが少ないため、飲み物の摂り過ぎには注意させましょう。
後から着替えるとはいえ、バタバタして、身だしなみが乱れているようなら、きちんと注意するのも親の役割です。新婦が身につけるドレスは胸元や背中が大きく開いたデザインが多いため、女性の子どもが、服の締め付けで跡が残ってしまいそうな洋服を着ている場合は、避けるようアドバイスしましょう。
当日の朝、子どもから親への挨拶があった場合は、忙しい中であっても耳を傾けるようにします。特に決まった形式はありませんので、親からも精一杯の感謝や、御礼の気持ちを、短い言葉で伝えてあげましょう。
トラブル時の対処法を事前にチェック
どれだけ入念に準備を行っていても、当日にトラブルは起きてしまうものです。遅刻や忘れ物、体調不良などが起きてしまった場合も対処法を知っておきましょう。
『遅刻してしまった場合』
寝坊だけでなく、交通機関の乱れや天候などによって、予定の時間に会場へたどりつけない場合があります。この場合は、「間に合いそうにない」と判断した時点で、式場や相手の親へ連絡を行い、指示を仰ぎましょう。早めに連絡を行うことで、混乱を最小限に抑えることができます。
『忘れ物をしてしまった場合』
当日、式場へ向かう道中や、式場へ着いてから、忘れ物に気付く場合があるでしょう。この場合、新郎新婦は準備があるため、家が近い場合は取りに戻ったり、別の物を調達したり、といったサポートは親がすることになります。大切なものであれば、式場スタッフとも連携し、できるだけ短時間で揃えるようにしましょう。
『体調不良で参加できない場合』
当日になって体調を大きく崩してしまったり、インフルエンザなどの感染症になってしまったり、といった理由で、親や親戚が参加できなくなる場合があります。同じ理由で、主賓や招待客が欠席する例もあるでしょう。「参加できない」と分かったら、一刻も早く会場と相手の親へ連絡し、招待客へ不在を詫びてもらうようにします。招待客が変更になる場合は、式場スタッフに連絡を行い、スムーズに進行できるよう協力を仰ぎましょう。
確認しておくべき両親の身だしなみ
新郎新婦の身だしなみは、当日会場で整えて貰えますが、親は自分で準備を行う場合が多いでしょう。写真やビデオに収まる場面も多いですから、衣装や持ち物のなど清潔感あふれる身だしなみで、当日を迎えるようにします。
TPOに合ったメイクや髪型を意識し、服のシワや靴の汚れ、破損などがないかなど、全身をすみずみまでチェックしましょう。母親は、ネイルや華美なアクセサリーを避けるようにし、新郎新婦を引き立てます。衣装をレンタルする場合も、洋装の場合は自分で着替えるのが一般的です。ボタンの留め忘れがないか、裾が出ていないか、ネクタイはきちんと締まっているかなど、丁寧に確認しておきましょう。
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